ポケットティッシュ
会社を辞めた後はテレフォンレディになった
駅前で受け取ったポケットティッシュに求人が付いていて
男性とお話するだけで高給というものだ
話すだけで良いお金になる訳もなく、下ネタ、テレフォンセックス(疑似)で高いポイントになり、分給も上がる
喘ぐだけでは駄目でリアリティを出す為に玩具の音や女性器の疑似音等も必要になる
私は幸いネタに困らなかった
幼少期に母のセックスを見たり、一人遊びや男性器を見せつける変質者に多数遭遇したり、会社で触られたり、元彼からの強引なプレイだったりと
当時の年齢の割には知識はあったから
こういう性に関する仕事というのは
いかに自分を捨てられるか、だ
音声のみとはいえ、自尊心は砕かれるし男性への恐怖や嫌悪が増す
自分を大事に出来る人は拒否反応が出るだろう
まだ完全ではないけれど、私は自分を捨てる事に躊躇いがなかった
使った覚えが無い自分名義の借金を返しつつ、夜な夜な顔が見えない男の相手をしていた
喉も脳も疲労してた
でも会社を辞めて寮も出て母と姉と連絡手段を絶ったので
自由になれたと思い少し幸せを感じられていた