いつか

いてもいなくてもいい人間

居場所

中学生になり、この時が一番太っていたのもあり面白い奴になることでなんとか生き延びていた

容姿を咎める奴は特に男子で一定数いたが、

私と一緒にいることで安心出来る女子もいて、明るくお調子者になることで自分の居場所を確保していた

家の方はというと、母が最後に付き合っていた男と一緒に住むことにしたようで、私はその男を紹介されはしたが何の話もされないまま、男と母親と姉弟3人で新たに住むアパートへ引越した

間もなく兄は出来ちゃった婚(今で言う授かり婚)で家を出ていったのだけど

新しいその男はずっと独身で、いきなり大きい子供3人いる女と籍を入れるのは、すごく覚悟いると思うのだが何故か私達を引き受けてくれた

 

当時の私は家族でもなく血の繋がりもない人と住む事に馴染めないでいた

あまり会話はなかったが嫌いでもなくお互い少し遠慮する距離感だった

母もスナックをずっと続けられるとは思ってなかったようで、先を考えていたのだろう

 

私は高校に進学し、やがて母だけが違う名字になった

この頃が一番家族ごっこをしてた時期だと思う

 

でも、引越し先のご近所に愛想を振り撒き、良いお隣さんになっているあの人が私は心底気持ち悪かった